富山県総合情報センター

「インターネットユーザ意識調査」

調査報告書



平成9年7月

株式会社 富山県総合情報センター




はじめに

 津波のようなインターネットブームが押し寄せてきた。インターネットは大学、企業への普及を皮切りに、一般家庭にまで浸透し始めた。今や世界的に見て、インターネットは国際情報通信の主役へと躍り出た感がある。この流れは、今後も続いていくであろう。
 今やブームに流され続ける時代は終わった。インターネットは新しい段階への脱皮の時期に差し掛かっている。これからは、情報化による社会全体の変化を見据え、生活に根ざした利用方法を開発し普及していかなければならない。
 当社では、こうした現状に対する問題意識のもと、既にインターネットを積極的に利用している県内外の方々のプロフィール、接続環境、利用動向、これから期待するものなどについて調査するアンケートを平成9年3月1日より平成9年4月30日まで実施した。これにより、今後インターネットが発展していく方向を探るととともに、県内と県外の人に分けて比較することによって、県内におけるインターネットの普及とその利用状況の実態を分析した。
 アンケート調査の結果、県内外から1200人を超えるインターネットユーザの回答が寄せられ、実態を分析するに足る資料が集まった。その中でも、自由記入欄に意見を記入した方が543人にも達したことは特筆すべきことである。回答くださった方々に対し、ここにあらためてお礼を申し上げたい。
 調査結果については本文で詳しく述べることとするが、まず言えることをいくつか述べておく。一つは、インターネットは企業を中心にしっかりと根付き、日常の業務や生活において積極的に利用されているということである。次に、男性の中高年層や女性にも普及の兆しがみえるということ。その一方、通信料金の高さから利用を制約されている人も多いということである。
 利用されているアプリケーションとしては電子メールが予想以上に多く、利用歴が長くなるほどその傾向が強くなる。また用途としては、仕事や学業での情報収集や発信、コミュニケーションツールとしての利用が多い。その一方で、インターネットの利用に関する期待が大きいものは、医療、福祉、教育など家庭生活に密着する分野であるが、その普及や活用は遅れているという姿が浮き彫りになった。
 これらの調査、検討の結果、インターネットが21世紀の私たちの生活に一層役立つものとなるためには、通信環境の整備と生活に密着したアプリケーションの開発が急務であることを実感した。
 この調査は、当社のWebページ上に開設したアンケートに答えていただく形で実施した。そのため、回答者は本調査に関心を示してくださったインターネットユーザであり、調査対象には自ずから限界がある。そのことを承知の上で、あえて上記のように分析し評価したものである。この報告書を読まれた方々からの批判を真摯に受け止め、次回以降の調査に活かしたいと考えている。
 最後になるが、本調査の企画に当たり、有益な助言を寄せられた富山県情報企画課の皆様や、本調査ページへのリンクを張っていただいた関係機関及び有志の皆様に心から感謝を申し上げる。


なお、このアンケート調査結果に対するご意見、ご感想をお寄せ下さい。
次回アンケート実施の参考にさせていただきます。

〒930富山市高田527情報ビル
  富山県総合情報センター 事業部  担当:
南(minami@toyama-tic.co.jp)




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